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「エコプロダクツ2009」海外インフォメーション(中国語・韓国語サポート)報告

 

4.ふりかえり

ツアーコンセプト(中韓とも)

【グループツアー】

  • エコプロダクツ2009の特徴や傾向などが分かるように、会場を一巡回

  • 大方の参加者が環境分野の研究を行っている企業関係者または大学院などで環境を専攻している学生だったので、質問も受けながらツアーを実施

  • 新しく、かつ面白いアイデアがあるブース(中小企業問わず)を中心にツアーを実施

  • 企業の環境への取り組みや活動などを紹介

【個人ツアー】

  • 参加者たちが詳しく知りたいブースを訪ねて、一対一の通訳形でツアーを実施

ツアーガイド担当者によるレポート(韓国語ツアー)

【ツアー内容】

 今年の目玉はカーボンフットプリントだったと思う。製品の原材料調達から廃棄・リサイクルにいたる全ての過程における二酸化炭素排出量を製品に表示するこの制度は、消費者にCO2排出量を知らせることにより、排出量が少ない商品の購入を可能に、ひいては企業にとっても排出量が少ない製品の開発努力が促される。カーボンフットプリントのブースでは、2009年10月13日から実施された制度を参加者に分かりやすく説明するとともに、様々な実験なども行われた。

【会場全体の印象】

 2009年春から実施されたエコポイント制度とエコカー減税及び補助金制度が追い風となり、家電・電機メーカーと自動車関連企業のエコ商品が著しく増えたのではないかと思う。消費の活性化と環境保護を同時に目指したこの制度のためか、新しい商品がたくさん展示されていた。また、昨年と同じく、ブース作りに再使用またはリサイクル可能、あるいはレンタル材料を使うケースが多く見られ、環境に優しい展示会であることが一目瞭然だった。

【訪問したブース】(一例)

●コカコーラ

 飲料水メーカーとして、水資源は財産という考え方を持って水資源管理活動を行っていた。きれいな地下水を取水するため、地下水の元となる森の環境保護から着手したという。世界レベルの水資源調査、河川周辺住民を対象とする水質関連教育など、毎年水保護活動を実施している。2009年の新商品である「いろはす」は、超軽量ペットボトルを使用している。普通のペットボトルより薄いので、回収で出す際、絞りやすいというメリットもある。また、ペットボトルはリサイクルされ、洋服やかばんなどの原材料になるという。

●セブン&アイ・ホールディングス

 場内にコンビニエンスストアを再現しながら、同グループが実施している環境活動を分かりやすく展示していた。店内冷蔵庫のガラスは特別なガラスを使用することにより、外部との温度差によるエネルギー消費量を少なくするようになっている。

 現在2つの店舗では太陽光パネルが設置されていて、店内全ての電気はソーラーでまかなうようになっているという。弁当容器は海草などを原料にしており、生物による分解が可能になっている。

●パナソニック

 エコポイント制度の対象商品を中心にした展示だった。冷蔵庫、液晶テレビ、エアコンなどをメインに、それぞれの省エネの可能性や原理を説明していた。各商品の省エネ性能を担う中核的な部品やパーツも並び、既存の商品との比較ができる展示がされていた。

 例えば、冷蔵庫の場合は、モーターの模様を変えることにより熱効率を上げるそうだ。また冷媒に使う液体の性質を変え、冷蔵庫内部の状態に応じて温度調節が早くできるようにする機能などの説明もあった。

●三洋電機

 三洋はソーラーパネルを利用した駐車場と電池をメインに展示していた。駐車場の屋根はソーラーパネルで構成され、目をひいた。太陽光熱を吸収し、駐車している自動車に充電を行う。自動車自体も太陽光電池で走るソーラーカーである。

【ツアー参加者の意見】(抜粋)

  • 韓国人(あるいは外国人)のための資料がほとんど用意されていなかった。

  • 日本の環境関連制度と、それにあわせる企業の能力に驚いた。

  • エコプロダクツは毎年、面白いブースが見つかる。

ツアーガイド担当者によるレポート(中国語ツアー)

 エコ、誰でも知っているそうで、何でも網羅できる言葉。今回の展示会を通じ、その様々な分野と技術に出会うことができました。6つのホールを全て使い、企業・団体はエコ製品、エコ理念を紹介し、各種講座や体験、パフォーマンスなども行われ、来場者ともども会場は熱気であふれました。

 期間中、台湾や中国から来たグループ3組を案内しました。グループツアーという形で、1時間程度、主に展示会の概要(エコプロダクツの歴史、今年の特徴・規模・取り組み、各ホールでのテーマなど)を紹介しました。

 ツアーでは、重点的に以下のブースを紹介しました。

1.カーボンフットプリント

 各種製品に二酸化炭素排出量を表示させるこの仕組みは、排出量を一つの指標として製品に込ませることにより、消費者及び企業の環境意識を高めることができると思います。日本でも始まったばかりの取り組みで普及に頑張っているところということで、参加者もより多くの関心を見せました。

2.住生活

 最初に見たのは、エネルギー消費量ゼロの自動ドア。どんなドアだろうと不思議に思ったのですが、人の重さを利用した仕掛けでした。これは経済的だとツアー参加者は納得顔で言いました。他には水を全く使わない便器、太陽光発電を利用したオートロックのドア、エコガラスを使った窓、屋上緑化など、住宅に関する様々なアイテムが紹介されていました。参加者は熱心にそれぞれの技術や原理について尋ねていました。参加者一人ひとり、日本のエコ製品の開発技術に敬意を表す同時に、きっと自国の環境問題について新しい考えや啓発をもらったのではないかと思います。

3.その他

 電気自動車、太陽光発電パネル屋根の駐車場、風力を使った家庭用小型発電機、タイヤのリユース・リサイクル、電気を使わない加湿器、金属針を使わないステープラーなど。巧みなデザイン、自然エネルギーの徹底利用などの理念に参加者は大きな興味を見せました。

 ブドウを使った発電実験を行うブースもありました。ブドウの生長過程では日光、水、それから二酸化炭素を吸収するので、ブドウ発電は間接的に太陽光発電を利用したことになるそうです。ブドウの発電効率がほかの植物よりいい旨、話がありましたが、参加者は首を傾げていました。

 誰でも参加しやすいように、各種クイズラリー、体験型展示、有名人による講演などが終日行われていて、会場自体がまるで大きな舞台になっている感じでした。多くの参加者が興味津々になる理由が分かる気がします。三日間ともとても充実していました。

 子どもたちの笑顔、美しい地球、美しい未来は一人ひとりの関心と努力を必要としています――これが今回最も大きな感想です。

サポートスタッフへのアンケート結果、運営スタッフからのコメント等

*準備中

1.サポートスタッフとして参加した感想等

2.事前の情報共有について

3.中国語・韓国語サポートについての感想等

  1. ガイドツアー

  2. サポートデスク

  3. その他運営全般について

4.中国・韓国の方が興味を持っていた点など

5.次回以降に向けての提案等

6.エコプロ展全体の感想等

運営スタッフによるふりかえり

*準備中


2009報告目次

  1. 期間中の概況

  2. 数字で見る成果

  3. 期間中のその他のまとめ

  4. ふりかえり

  5. スタッフリスト

  6. 報道状況等

  7. その他参考情報